筋膜性疼痛症候群（Myofascial Pain Syndrome: MPS）

• 症状
  Symptom
  
  

  MPSとは、筋肉が原因となって痛みやしびれを引き起こす病気です。骨盤のゆがみや、無理な姿勢などにより繰り返し筋肉に負荷がかかり、血行の悪い状態になると、その部分が痙攣状態となり自己回復ができなくなります。この状態がMPSになった状態です。MPSでは一般的な筋肉痛とは異なり、痛みやしびれの強さが相当激しいものになり、さらに痛みやしびれの範囲が広範囲に発生します。
  
  【必須基準】
  １) 筋肉に索状硬結がある
  ２) 索状硬結に鋭い痛みを感じる圧痛点がある
  ３) 圧痛点を押したときに、患者が周辺部分を含む現在の痛みは圧痛点からきていると感じる
  ４) 痛みにより体の可動域に制限がある
  
  
  

  治療
  Treatment
  
  

  トリガーポイント注射
  押すと痛みが広がる部位であるトリガーポイント（発痛点）や押して痛みのある圧痛点に、局所麻酔薬や生理食塩水を注射することにより、筋肉の痙攣を解き、血流を改善します。当院では生理食塩水を使用しますので、局所麻酔薬によるしびれなどの不快感はありません。通常はある程度の回数を、時間をかけて治療する必要があります。
  
  「顎関節症、五十肩、緊張性頭痛、テニス肘、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、腰椎すべり症、頚肩腕症候群、胸郭出口症候群、腱鞘炎と診断されたが、なかなか治らなくて困っている…」
  「整形外科で特にレントゲンやMRIで異常なし」と言われた膝や股関節の痛み、ほかにも非回転性のめまい、耳鳴り、舌の痛み・びりびりする違和感も、MPSの可能性があります。一度ペインクリニックへお越しください。

閉じる

脊髄刺激療法（ＳＣＳ）

• 脊髄刺激療法（ＳＣＳ）とは…脊髄に微弱な電気を流すことで難治性の痛みを緩和
  する外科的な治療法のひとつです。

  　◎当ペインクリニックでは、基本的にトリガーポイント注射、生食筋膜リリース
  　（自費）硬膜外ブロックを行なっております。

  　　これらの治療でも効果の乏しい難治性の疼痛に対しＳＣＳを検討します。

  　◎ＳＣＳに特に効果があるとされるのが脊椎手術後の痛み、複合性局所疼痛症候
  　　群（ＣＲＰＳ）、脊柱管狭窄症であり、他院ですでに各種ブロック治療を受け
  　　て来られた方は早い段階でＳＣＳを検討することもあります。

   

  《対象》

  　　●神経性障害性疼痛

  　　　・脊椎手術後の痛み　　　　　　　　・複合性局所疼痛症候群（ＣＲＰＳ）

  　　　・切断後痛　　　　　　　　　　　　・帯状疱疹後神経痛

  　　　・糖尿病性ニューロパチー　　　　　・脊柱管狭窄症

  　　　・脳卒中後の四肢の痛み　　　など

  
  　　●末梢血流障害

  　　　・閉塞性動脈硬化症（ＡＳＯ）

  　　　・バージャー病

  　　　・レイノー病　　　　　　　　など

   

  《治療の流れ》

  　　　●とりあえず試してみたい方…トライアル（試験刺激）

  　　　・1週間程度の入院を必要とします。

  　　　・局所麻酔で行います。

  　　　・リードのみを挿入し、刺激の効果を4～5日確認した後、リードを抜去して
  　　　　退院します。

  　　　●埋め込みを希望される方

  　　　・2週間程度の入院が必要です。

  　　　・まず、局所麻酔下にサージカルトライアルといって、リードを挿入し、皮
  　　　　膚を切開し埋め込んだ後、
  　　　　4～5日効果を確認します。

  　　　・全身麻酔下に刺激装置を埋め込みます。（側腹部あるいは臀部に埋め込み
  　　　　ます。）

   

  《考えられる合併症》

  　　　　・リード位置のずれ　　　　　　・リードの断線

  　　　　・感染　　　　　　　　　　　　・不快な刺激

  　　　　・電池の早期消耗　　　　　　　・機器不良

  　　　　・髄液漏れ　　　　　　　　　　・皮膚びらん

  　　　　・硬膜外血種

   

  《ＳＣＳを受けられない方》

  　　・抗血小板薬、抗凝固薬を内服されている方（一時的に休薬が可能な方は

  　　　可能です）

   

  《埋め込み後の注意》

  　　・温熱療法、3テスラのＭＲＩは植込まれている刺激装置が損傷したり重篤
  　　　な障害を引き起こす恐れがありますので絶対に行わないで下さい。
  　　　　※1.5テスラのＭＲＩは可能です。

   

  《費用について》

  　　・治療にかかる費用のうち、自己負担額は医療機関の窓口で支払う額（窓口
  　　　負担額）から高額療養費制度による支給額を差し引いた額となります。

  　　　　※高額医療制度による支給は窓口での支払い後になる為、一時的に自己
  　　　　　負担額を超える額を支払う必要がありますが、事前に「限度額適用認
  　　　　　定書」を申請しご提示頂くと自己負担限度額までのお支払いとするこ
  　　　　　とができます。

   

  ◎治療に関しての詳細やご質問、お問合せ等がございましたら
  　お気軽にお問い合わせください。

閉じる

横スクロールしてご確認下さい